ようやく冬靴が履けるようになった。行先は御池と決めているが、どのルートで行こうか。たろーさんのブログに張ってある捜索ルート図を見ると、滋賀県側の捜索が手薄であることは一目瞭然だ。その中で、伊勢尾に全く線が引いてないのが気にかかる。鈴ヶ岳まで行っている可能性は低いと思うが、可能性はゼロではないだろう。一応、潰しておくにこしたことはない。そうだ、御池橋から伊勢尾経由で鈴北岳に行き、御池を通ってT字尾根から御池橋にグルリンコをすると楽しそうだ。このルートは昨年秋にも通ったことがあり、様子は分かっている。最初のピークまでと、伊勢尾とT字尾根の上部の急坂さえパスすればあとは気持のいい尾根道だ。
【 日 付 】2012年3月10日(土)
【 山 域 】鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】くもりのち晴れ
【 ルート 】07:30 御池橋 --- 08:00 P806 --- 08:30 P894 --- 09:30 鈴ヶ岳 --- 10:10 鈴北岳 --- 10:35~11:10 ヒルコバ --- 12:20 P894 --- 13:00 P806 --- 13:20御池橋

- ルート図
金曜日の夜、寝たのは1時。朝4時に目が覚める。睡眠時間3時間。寝不足だが目がさえて眠れそうにない。久しぶりの鈴鹿で興奮しているのだろうか。
鈴鹿は久しぶりのなので、雪の様子が分からない。一応、アイゼン、ピッケル、スノーシューの万全の態勢を整える。いつもは持たない双眼鏡も準備。出来心でネットで買ってしまった双眼鏡もたまには役に立つことがある。
7時過ぎ、御池橋着。誰もいない。橋のたもとのスペースに車を止める。御池川は雪解け水と昨日からの雨で増水し、そのままでは渡れそうにない。大きな石を2個投げ込んで、足場にして渡る。最初のP806までは急登。雨と雪のため地面がぬかるんで滑りやすく、歩きにくい。とっつきには雪があるが、斜面にはほとんど雪はない。
P806を左折し、少し下ってから、緩やかに登っていく。P838の手前あたりでスノーシューを履く。つぼ足では踏みぬくが、スノーシューがあると快適に歩くことができる。足跡は鹿のものだけで、人間の足跡は全く見えない。もしかして、私が今春最初の伊勢尾の登山者なのだろうか。
P894で右折し、緩やかに登っていくと鈴ヶ岳に続く急登に出る。積雪は大したことはないが、雪どけ期でただでさえ滑りやすい斜面がますます滑りやすくなっているので、急登になる手前でアイゼンを履く。
最初は直登し、1050mあたりから右にトラバース気味に登っていく。縦横無尽に生えているシャクナゲをよけながらトラバースし、鈴北岳からの道に出る。ここでまた、スノーシューに履き換え、まずは鈴ヶ岳へ向かう。スノーシューでも油断していると、穴へ落ち込むので、快適に歩くというわけにもいかない。トレースは全くないので、少なくともここ1週間くらいは誰も歩いていないようだ。3回ほど右足がけいれんする。久しぶりの冬靴で、足がまだ対応しきれていないのだろうか。すぐに鈴ヶ岳頂上に着き、そのまま180度方向を変えて、鈴北岳に向かう。

- 伊勢尾上部
今日はまだ3時間ほどしか歩いていないのに、ソニーのGPSのバッテリー量が半分くらいになっている。このGPSは値段も安く、使いやすいのだが、バッテリーがすぐ消耗してしまうのが欠点だ。冬場だとせいぜい5,6時間しか持たないのではないか。バッテリーを持たせるためにしばらく電源を切る事にする。コンパスだけを頼りに歩いていると、途中、御池谷の方に引き込まれそうになる。GPSの電源を入れてすぐにルートを修正する。やっぱりGPSがないとこのようなガスがかかった山では不安だ。
鈴北岳に登ると、ますますガスが濃くなっている。せいぜい10mか20mほどしか視界がない。鈴北岳で今日初めて二人の登山者に会う。どちらも単独行者で、一人は藤原岳から、一人は鞍掛峠から登ってきたという。藤原岳から来た人の足跡を頼りに歩いて行くと、登山道から外れていることが分かる。この時間に藤原から鈴北まできたとすると、テーブルランドへは行っていないであろう。テーブルランド方向にはトレースがついていない。もしトレースがないと、このガスの中、迷いかねない。GPSがあれば大丈夫だが、もしバッテリーが消耗してしまうと、困ったことになる。

- ガスの鈴北岳

- 鈴北岳近くの丸くぽっかり空いた穴
しばらく考えて、今日はこのまま引き返すことにする。風の弱いところで休憩するために、鈴北岳をこえてしばらく降りて行くと、ヒルコバまで下りてしまった。ちょっと早いが、ヒルコバで昼食にする。
昼食後、伊勢尾最上部に戻り、またアイゼンに履き替える。登りはまだつぼ足でも何とかなるが、この時期、下りはアイゼンなしでは歩く気にならない。途中、アイゼンが片方脱げる。登山靴のコバにちゃんと固定されていない状態で歩いていたようだ。わりばしさんのような片足アイゼン歩きのテクニックはないので、適当な場所ではきなおす。ここだったのでまだいいが、もっとシビアな状態の時に脱げると命をなくすことにもなりかねない。今後気をつけよう。
最初は自分のトレースを頼りに歩き始めるが、どうも登りと下りでルートの取り方が違うようで、すぐに足跡を見失う。T字尾根も同じだが、伊勢尾は最初の激下りでは尾根がはっきりせず、ある程度下ってから尾根が出てくる。このため、登りの場合は登っていればいつかは頂上に着くが、下りの場合はピンポイントで尾根に乗らないと知らないうちに谷に降りてしまうことになりかねない。GPSと首っ引きで、ルートを確認しながら慎重に下りていく。途中、期待していなかった福寿草を見つける。今年初めて見た福寿草だ。降りて行くうちにガスがとれてきて伊勢尾のとりつきを確認することができた。間違いのないルートをたどっていることが分かる。そのうち、自分の足跡にも再会する。

- 今年初めて見た福寿草
伊勢尾に乗ってしまえばあとは快適尾根歩きだ。次第にガスがなくなってきて、伊勢尾の正面にテーブルランドの西側斜面が見える。時々立ち止まっては双眼鏡で斜面を確認する。残念ながら、人影らしきものを確認することはできなかった。13時20分、駐車地着。下山した途端、きれいに晴れてきて、山頂のガスもなくなってしまう。まあ、山とはこんなものだろう。1日楽しませていただいたことをお山に感謝しつつ、帰途に着く。
BIWAKOさん、林道の情報ありがとうございました。
ようやく冬靴が履けるようになった。行先は御池と決めているが、どのルートで行こうか。たろーさんのブログに張ってある捜索ルート図を見ると、滋賀県側の捜索が手薄であることは一目瞭然だ。その中で、伊勢尾に全く線が引いてないのが気にかかる。鈴ヶ岳まで行っている可能性は低いと思うが、可能性はゼロではないだろう。一応、潰しておくにこしたことはない。そうだ、御池橋から伊勢尾経由で鈴北岳に行き、御池を通ってT字尾根から御池橋にグルリンコをすると楽しそうだ。このルートは昨年秋にも通ったことがあり、様子は分かっている。最初のピークまでと、伊勢尾とT字尾根の上部の急坂さえパスすればあとは気持のいい尾根道だ。
【 日 付 】2012年3月10日(土)
【 山 域 】鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】くもりのち晴れ
【 ルート 】07:30 御池橋 --- 08:00 P806 --- 08:30 P894 --- 09:30 鈴ヶ岳 --- 10:10 鈴北岳 --- 10:35~11:10 ヒルコバ --- 12:20 P894 --- 13:00 P806 --- 13:20御池橋
[attachment=4]120310伊勢尾~鈴北岳(1).jpg[/attachment]
金曜日の夜、寝たのは1時。朝4時に目が覚める。睡眠時間3時間。寝不足だが目がさえて眠れそうにない。久しぶりの鈴鹿で興奮しているのだろうか。
鈴鹿は久しぶりのなので、雪の様子が分からない。一応、アイゼン、ピッケル、スノーシューの万全の態勢を整える。いつもは持たない双眼鏡も準備。出来心でネットで買ってしまった双眼鏡もたまには役に立つことがある。
7時過ぎ、御池橋着。誰もいない。橋のたもとのスペースに車を止める。御池川は雪解け水と昨日からの雨で増水し、そのままでは渡れそうにない。大きな石を2個投げ込んで、足場にして渡る。最初のP806までは急登。雨と雪のため地面がぬかるんで滑りやすく、歩きにくい。とっつきには雪があるが、斜面にはほとんど雪はない。
P806を左折し、少し下ってから、緩やかに登っていく。P838の手前あたりでスノーシューを履く。つぼ足では踏みぬくが、スノーシューがあると快適に歩くことができる。足跡は鹿のものだけで、人間の足跡は全く見えない。もしかして、私が今春最初の伊勢尾の登山者なのだろうか。
P894で右折し、緩やかに登っていくと鈴ヶ岳に続く急登に出る。積雪は大したことはないが、雪どけ期でただでさえ滑りやすい斜面がますます滑りやすくなっているので、急登になる手前でアイゼンを履く。
最初は直登し、1050mあたりから右にトラバース気味に登っていく。縦横無尽に生えているシャクナゲをよけながらトラバースし、鈴北岳からの道に出る。ここでまた、スノーシューに履き換え、まずは鈴ヶ岳へ向かう。スノーシューでも油断していると、穴へ落ち込むので、快適に歩くというわけにもいかない。トレースは全くないので、少なくともここ1週間くらいは誰も歩いていないようだ。3回ほど右足がけいれんする。久しぶりの冬靴で、足がまだ対応しきれていないのだろうか。すぐに鈴ヶ岳頂上に着き、そのまま180度方向を変えて、鈴北岳に向かう。
[attachment=3]01伊勢尾上部.JPG[/attachment]
今日はまだ3時間ほどしか歩いていないのに、ソニーのGPSのバッテリー量が半分くらいになっている。このGPSは値段も安く、使いやすいのだが、バッテリーがすぐ消耗してしまうのが欠点だ。冬場だとせいぜい5,6時間しか持たないのではないか。バッテリーを持たせるためにしばらく電源を切る事にする。コンパスだけを頼りに歩いていると、途中、御池谷の方に引き込まれそうになる。GPSの電源を入れてすぐにルートを修正する。やっぱりGPSがないとこのようなガスがかかった山では不安だ。
鈴北岳に登ると、ますますガスが濃くなっている。せいぜい10mか20mほどしか視界がない。鈴北岳で今日初めて二人の登山者に会う。どちらも単独行者で、一人は藤原岳から、一人は鞍掛峠から登ってきたという。藤原岳から来た人の足跡を頼りに歩いて行くと、登山道から外れていることが分かる。この時間に藤原から鈴北まできたとすると、テーブルランドへは行っていないであろう。テーブルランド方向にはトレースがついていない。もしトレースがないと、このガスの中、迷いかねない。GPSがあれば大丈夫だが、もしバッテリーが消耗してしまうと、困ったことになる。
[attachment=2]02ガスの鈴北岳.JPG[/attachment]
[attachment=1]03ぽっかり丸く開いた穴.JPG[/attachment]
しばらく考えて、今日はこのまま引き返すことにする。風の弱いところで休憩するために、鈴北岳をこえてしばらく降りて行くと、ヒルコバまで下りてしまった。ちょっと早いが、ヒルコバで昼食にする。
昼食後、伊勢尾最上部に戻り、またアイゼンに履き替える。登りはまだつぼ足でも何とかなるが、この時期、下りはアイゼンなしでは歩く気にならない。途中、アイゼンが片方脱げる。登山靴のコバにちゃんと固定されていない状態で歩いていたようだ。わりばしさんのような片足アイゼン歩きのテクニックはないので、適当な場所ではきなおす。ここだったのでまだいいが、もっとシビアな状態の時に脱げると命をなくすことにもなりかねない。今後気をつけよう。
最初は自分のトレースを頼りに歩き始めるが、どうも登りと下りでルートの取り方が違うようで、すぐに足跡を見失う。T字尾根も同じだが、伊勢尾は最初の激下りでは尾根がはっきりせず、ある程度下ってから尾根が出てくる。このため、登りの場合は登っていればいつかは頂上に着くが、下りの場合はピンポイントで尾根に乗らないと知らないうちに谷に降りてしまうことになりかねない。GPSと首っ引きで、ルートを確認しながら慎重に下りていく。途中、期待していなかった福寿草を見つける。今年初めて見た福寿草だ。降りて行くうちにガスがとれてきて伊勢尾のとりつきを確認することができた。間違いのないルートをたどっていることが分かる。そのうち、自分の足跡にも再会する。
[attachment=0]04今年初めて見た福寿草(1).JPG[/attachment]
伊勢尾に乗ってしまえばあとは快適尾根歩きだ。次第にガスがなくなってきて、伊勢尾の正面にテーブルランドの西側斜面が見える。時々立ち止まっては双眼鏡で斜面を確認する。残念ながら、人影らしきものを確認することはできなかった。13時20分、駐車地着。下山した途端、きれいに晴れてきて、山頂のガスもなくなってしまう。まあ、山とはこんなものだろう。1日楽しませていただいたことをお山に感謝しつつ、帰途に着く。
BIWAKOさん、林道の情報ありがとうございました。