2013年11月16日(土) 晴れ 奥美濃 藤ノ谷~藤谷山~遊び谷 単独
7:10 能郷谷駐車地 → 7:30 藤ノ谷二俣 → 8:45 標高530m二俣 → 9:40 栃の大木 → 10:15~11:55 藤谷山 → 13:00~10 茶屋峠 → 14:45 12m+4m大滝 → 15:15標高320m屈曲点 → 15:45 能郷谷林道 → 16:00 駐車地
根尾西谷の藤谷山は三角点はないが地形図にその名が記載されている。近くの茶屋峠とともに一度訪れたいと思っていた。行ってみるとそこは思っていた以上にすばらしいところだった。
樽見を通過する時に見た温度表示は3℃。ずいぶん寒い。
遊び谷の出合に自転車をデポしに向かったが前タイヤの空気が抜けてしまっていた。地形図を見れば遊び谷の屈曲点から能郷谷へ尾根を乗っ越して簡単に降りられそうだ。自転車を諦め下りのルート変更。
猿楽で有名な能郷の神社でセキガハラNさんに出会った。ここから尾根伝いで茶屋峠、藤谷山を訪れる予定だ。今日の山行の連絡をした時、茶屋峠に興味があるからこの機会に登りたいとの返事を頂いていたのだ。
お互いの健闘と山頂での再会を祈って別れ藤ノ谷の出合に向かった。地形図の点線路には比較的しっかりとした林道が続いているようだ。車止め手前の空き地に駐車し出発。寒さ凌ぎにカッパを着た。
林道を歩く事20分程で藤谷山へ直登する沢の出合に到着。入渓してすぐに堰堤が現れ右から巻いていく。
流れは細く左右には放置された植林が続く。その中にも思わせぶりの滑や小滝が現れて期待を持たせる。
やがて左右が立ちV字に切れてゴルジュとなる。その底に小滝が連続する。渕が深く手足を広げて越えた滝もあった。股の関節が外れるかと思った。
ゴルジュの最後はシャワーなら登れそうな3mの滝。左から巻いた。
一旦沢が広くなった奥に7mの滝。左岸から巻く。上にも5m程の滝が見え続けて高巻く。
穏やかな流れとなり標高530mの二俣に出る。傍らの樹木に絡んだ蔓がきれいな螺旋を描きバネのように見えて面白かった。
入った左俣は薮っぽさがなくすっきりしている。山腹の色付いた木々が朝の陽光を受けて金色に輝いて美しい。
三俣に出ると右俣に5m程の垂瀑。少し水を浴びながら直登。カッパを脱いでいたので濡れると冷たい。
少し上で今度は連瀑帯が現れる。3m~4m程ですべて直登。一番上の斜瀑がぬめりもありいやらしかった。
次の5mの滝は左手のバンドから直登。すぐに二俣に出た。
右俣に進むと10mほどの多段滑滝。色付いたモミジが落口上に彩りを添えている。最上段が難しく左から巻く。
最後に小滝を従えた5mの滝。倒木利用で直登するとガレた沢となり水流が消えた。
左岸に栃の大木が立っていた。露出した根の太さがすごい。すぐ上で二俣になる。右に進んでいく。
不安定な足下と見た目よりも急な斜面に四苦八苦。足を止める事数度でようやく稜線に出た。
稜線の樹林はすっきりしている。高みに向かってわずかで山頂に到着。傍らの木に山名パネルがかけられていた。
地面は落ち葉に埋もれ、見上げれば抜けるような青空に色付いたブナが映える。気持ちのいい山頂だ。この秋一番とも言える天気とも相まってゆっくりと過ごしたくなる。
30分程してこちらに呼びかける声がした。間もなく笑みを浮かべたセキガハラNさんが現れて再会を祝した。
ひとしきり楽しい時間を過ごし下山は二人一緒に出発。藤谷山から少し下るとブナ林が広がり色付いてすばらしかった。
標高850mの尾根の分岐でセキガハラNさんと別れて急斜面を遊び谷に向かって下っていく。すっきりとした沢筋が続き茶屋峠への分岐に出る。
茶屋峠に向かう沢沿いには道らしきものは見当たらなかった。年月とともに風化し自然に返ったのだろう。
茶屋峠は杉の植林が覆いかつての峠を示すようなものは見当たらなかった。傍らの土地が平らかになっていてひょっとして茶屋でも建っていたのかもしれない。コーヒーを飲んで一休み。茶屋峠だからお茶の方が良かったか…。
遊び谷本流に戻って下っていく。そこは名前と地形図から受ける印象とは違った険しい渓相の谷だった。
まず5m+3m程の滝が現れすぐに5m+2m+1mの多段。何れも巻いて下りる。この先、ゴルジュが展開。左右とも岩肌の斜面でとても峠道が通っていたとは思えない。ゴルジュの終わりには深い渕があり右岸の岩場を巻いた。
沢が広くなると流れも穏やかになり炭焼釜跡が幾つか見られた。地形図の点線路はこの辺りから尾根上へトラバースしているはずだが確認できなかった。
地形図に「遊び谷」と表記されているところで再びゴルジュの様相を呈してきた。吃驚するような造形を見せるゴルジュが現れる。通過は難しい。
巻きを検討。すると左岸の小尾根を乗っ越している踏み跡があった。それを辿った先にルンゼがあり本流に下りる。本流には12m+4mの大滝が落ちていた。まさかこんなのがあるとは。
この先の小滝は濡れるのを嫌って右岸途中からロープを出しゴボウで下りる。そこからは比較的穏やかな流れとなり標高390mの屈曲点に出た。
わずか下流右岸に植林帯がありそこから尾根へ取り付き乗っ越す。順調に植林を下りて能郷谷林道に出た。
駐車地に着くとフロントに置き手紙があった。セキガハラNさんからだ。14時に下山して15時半まで待っていただいていたようだ。急いで連絡し茶屋峠と遊び谷の状況を報告申し上げた。秋の夕暮れは早く陽は既に山の向こうへ落ちていた。