【 日 付 】2012年4月29日(日)
【 山 域 】鈴鹿 鈴北岳
【メンバー】りゅうさん、通風山
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】未公開
御池遭難で気になっていたところを自分なりに回ってみたのだが、残念ながら自分の予想とは違いその場所での発見には至らなかった。
しかし、今後については事故を未然に防ぐということを考え、自分なりにできる事をしていこうと思っている。
そのひとつに鈴北岳の縦穴がある。
ここについては積雪期に上部から尻セードで降りて来ようものなら地表から奈落の底へ数十メートル落ち、発見もままならない可能性がある。
もっとも、一般登山道にはないので多くの人が目にすることは無く、その可能性はまったく低いものでは有るが、万一道に迷った人がその場所に入り込むとアリ地獄のように口を開けてまっていると思うとぞっとする。
3月の鈴北岳捜索の帰路にりゅうさんと「あそこは危ないよね。」と話すと彼も同調してくれた。
霊仙山の継子穴のように危険告知すればいいのにという話から、ちょっと動いてみますか、ということになって、いろいろ準備を始めた。
まず、いなべ市への請願書の製作。りゅうさんが立派な文書を作ってくれた。
一個人の請願など通らないかなと思って見守っていると、道迷いの人が危険場所を察知するのは大事なこと、との判断で、地権者との交渉も市のほうで進めてくれて、なんと危険告知用の設置機材を24年度予算に計上してくれた。
決まった機材は
トラロープ100m×2巻き
300×450「危険」赤文字看板 6枚
ステン針金10m、インシュロック数十本
りゅうさんのいなべ市との交渉テクニックもさることながら、いなべ市側の好意かつ、機動力にはびっくりして、自分の居住している市との違いに頭の下がる思いだ。
ただひとつ市側の問題が浮上した。誰が設置しに行くかということだった。
これはただ単に職員の体力に帰属する問題のようであった。
ここは我々がボランティアを買って出た。
市のほうからも「いなべ市からの委託設置という形でお願いします。」とのこと。
ようするに個人が勝手に設置するということではないということである。大役になってしまったが、だいじょうぶか?
藤原簡易パーキングでりゅうさんと待ち合わせた。西藤原駅に預かってもらっていた機材を分担する。
お互いにもって来たザックを見て大笑いだ。
虎ロープの大きさを考えてりゅうさんは60L、僕はトムラウシ縦走のとき以来の100Lのザックだったのだ。
おもったより備品もこじんまりとしていて、僕のザックはスカスカで格好が悪いが今日はしかたがない。
さっそく尾根に取り付いて崖のような急斜面をあえぎながら登る。ザック自体が重いから汗が噴出してくる。そうなのだ、いつもより中身とザックの重量比が段違いだ。
ひいこらしながら、下のクワバラ穴に到着。
りゅうさんは塩と酒で地鎮祭をしてくれた。なかなか信心深い人で感心する。セレモニー終了後、穴の周りの樹木に虎ロープをめぐらし、「危険」のプレートを設置して完了。

- クワバラの穴
これが結構疲れる作業で大休止後、上の小竜の穴へまたもやヒイコラ登る。
積雪時には雪でふたがされていた小竜の穴が今日はぽっかりと口を開けている。
上部の土砂や岩が崩れて穴の半分ほどが埋まっている。上がもっと崩れてチョックストーンがいくつもはまってしまえば穴の上部はふたのようにふさがるだろうが、下部は中空のままで、どっちにしたって危険な場所には変わりは無い。
ここでトラブルが発生してしまった。僕の不注意で新品の虎ロープを転落させてしまったのだ。
幸い穴の中ではなかったのだが、はるか下方にコロコロ転がっていってしまった。後を追うものの急げばそれも危険で、あきらめてゆっくり歩いて下る。100m以上転がってしまった。
汗だくになりながら登り返して、りゅうさんにわびる。歳を取ってきたので、ちょっとしたことに注意不足になってしまっている自分に気づく。反省である。
ここでも地鎮祭の後、虎ロープと看板を設置、上部を二段ロープで囲った。

- 小竜の穴
知らずに通り過ぎていたのが目立つようになってしまったわけであるが、知らずに落ちることは避けられるようになったと思う。
今回は安全のためにとの強い思いがあった。今回のことが発端になって、さらに安全な登山ができるように我々は考え、そして前に進むべきであろうと思う。
1年に1回ぐらいは見に来ることになるだろう。これで二人は鈴北の穴守になってしまったのだろうか。
鈴北の穴の神様からのプレゼント

- ヒトリシズカとピンボケの奥の花ってな~~に?
つう