2月12日から行方不明の人(Nさん)がいて、自分に当てはめていろいろ考えてみた。44歳かぁ・・・。自分のその頃は子供が19~14歳だなぁ・・・・。
そんなことを考えながら地形図をながめる。遭難の2週間前に鞍掛峠からP1056mで敗退か・・。登山暦3年・・・・。11日に御池でテント泊・・・・。
もし、自分だったら御池、鈴北からP1056までつなぎたいと思うだろうなぁ・・・・。
【日 付】2012年3月11日(日)
【山 域】鈴鹿 鈴北岳周辺
【天 候】晴れのち曇り
【コース】駐車地8:35—9:03一般登山道左岸尾根—9:40下竜の穴(仮称)10:15—10:45上竜の穴(仮称)11:53—13:00 P1056m—14:34駐車地
【メンバー】りゅうさん、とっちゃん、通風山
そんな鈴北岳周辺のことを考えていて、思い出したのが10年ほど前にハリマオ氏と入った竪穴のことだった。ひょっとしてという気がし出してから、やっぱり中を見に行こうという気になった。グーさんではないが御多分に洩れずなんか気になる鈴北岳なのだ。
ハリマオ氏のサイト「鈴鹿樹林の回廊」でも紹介されているが、場所の公開はしていない、いずれ公開されるときが来るだろうが、これを読んで興味本位で行って突如口を開けている穴に転落されても困るので、ここはハリマオ氏に習って公開はしないでおこう。(遭対本部は位置をご存知です。)
名称もハリマオ氏は「小竜の穴」「クワバラ穴」と称しているが、ここでは二つまとめて濁点をつけて通風山独自の呼称で「上竜の穴(深さ40m)」、「下竜の穴(深さ20m)」としておきました。ハリマオさん、りゅうさんあしからず。m(__)m
1週間ほど前からりゅうさんと装備を相談して、なんせ嫌な感じの穴に入ろうとするのだからアッセンダーは必携だ。ザイル9mm×45m、ザイル8mm×20mが2本、7mm×30mスリング、カラビナ多数、アッセンダー2セット、ハーケン3本、バイル1本、無線機(430Mhz)2台、GPS 2台、緊急品、レスキューシート、携帯電話、ノコギリ 1本、認識布(ピンク)多数、それに各自が冬装備一式の装備となりました。
zipp氏と同様の勝手連での出発でしたが、事前にとっちゃんが遭対本部に顔を出しているのでそれなりに連絡していたんだと想像しています。
りゅうさんは愛車を常時ツーシーターから3人掛けに戻して、キャリアをつけて登場。重いザックをルーフまで持ち上げた。
「おお!もう腰は完璧に回復してるな。」
国道306号の斜面から取り付く。装備が重い。あえぎながら急斜面を30分ほど登ると小谷の向こうがわのほぼ尾根芯に「下竜の穴」が口を開けていた。上部斜面45度ぐらいの傾斜でまるで滑り台のように穴へと雪をつけている。すり鉢の辺縁周囲は直径10mほどで、まるであり地獄のように中心部は直径1.5mほどの穴が開いている。
「上から歩いてきて滑り落ちれば軽症ではすまないよね。」との意見に全員が一致した。そんな穴だ。
五感を研ぎ澄ましながら様子をうかがうが何の気配もない。3人が目を合わせながら意を決したようにハーネスをつけた。
りゅうさんの手際よいザイルセット、とっちゃんは記録係だ。りゅうさんにビレイしてもらって懸垂でゆっくりとすり鉢の斜面をくだればやがて穴の真上に来た。

- すり鉢を下がる
心臓がバクバクする。暗くてよく見えないので性能の良いマグライトで中を照らしてみる。底まで20mほどだろうか、はっきりと岩盤が見えた。

- 山のあなあな、下部約20m
2つの目よりも6つの目ということで順番に穴の直上まで行くことにする。
3人で交代して確認する。中は空っぽと意見が一致した。複雑な気分である。
さらに30分ほど登って「上竜の穴」にたどり着いた。
ここは穴の直径10mほどの周囲に岩塊を置き、チョックストーンも付いている。ここは深さ40mほどの穴で一度ハリマオ氏と下降している。周囲は雪がついているので上部から下部にとりあえずチロリアンブリッジで侵入を試みた。

- 辺縁から覗き込む、40mの奈落のそこ
辺縁からはわかりにくかったが、1m下のチョックストーンに氷結気味の雪を乗せ、さらに5mほど下のところでまるでふたをするように雪がついている。
う~んこの雪のふたは1ヶ月前にはどうだったんだろう・・・・・。と思いながら一段下のところにあるチョックストーンまで降りて行って、雪のふたの切れ目からさらに下の奥に目を凝らしてみる。わずかに見える部分は何もないようだ。

- りゅうさんで4つ目の目

- とっちゃんで6つ目の目
ここでも6つの目で確かめたが、何もない、という結果に終わった。ただし厚いであろう雪のふたの下は融けるまで完全には確認できないと思う。これで以前ハリマオ氏と降りたときの水の意味が解けたような気がする。あと、周囲の岩にピッケルやザックが残した傷があるかどうか確認したが、それもないようで、またもや複雑な思いで穴の捜索を終了した。
いずれの穴も一般登山道から程遠く、バリエーションで入り込むか、道迷いのときでしか遭遇しない穴ではあるが気になっていた場所がつぶせたと思う。
今日は装備が重いので、コンビニ弁当にした。こういった場合いつもは助六寿司に決めていたのだが、残念ながら今日は売り切れで、幕の内弁当にした。
ストーブを装備からはずしたので、久しぶりにテルモスの登場となったわけで、フリーズドライの森永の生姜湯を飲んでもらおうと、お湯を注ぎまわしたまではよかったが、お湯ではなくほとんど水になってしまっていた。二人に申し訳ないことをした。どうもテルモスが壊れてしまって保温能力がなくなってしまっていたのだ。
りゅうさんに「テルモス買うならアマゾンUSA!」と茶化されてしまった。
周囲をきょろきょろしながら3人が間隔を横に広げて主尾根に出て、P1056mに向かう。ここから帰路はりゅうさんが気になっているタテ谷のさらに2本北の谷を下り、時としてさらに北の尾根に上がり、さらに北の小谷の雪の切れ目などをのぞきながら下る。
未知の穴がありそうでびびりながら足を進めることにする。
途中傍受していた無線が異様な会話となり、すわっ、発見かと思いきや別人であった。
すぐ隣の尾根での出来事で、もう少しの差で我々が発見するところでしたわ。
何の成果もなく複雑な気持ちで国道に下り、本部に寄った。はやく見つかってほしいという心からの願いが一層強くなった。
付き合っていただいた、メンバーのりゅうさんととっちゃんにあらためて感謝です。二人がいなければ行けませんでした。
帰宅後さっそく象印ステンレスボトル TUFF SV-GG50をヤフーショッピングでポイントを追加して現金分680円で買った。これいいです。
今度はあったかいおしるこをご馳走するね。
つう