2011年11月6日(日) 雨時々曇り
奥美濃 坂内川・中ツ又谷~神又谷周遊 沢歩き
とっちゃん 兔夢
7:10 中ツ又谷出合駐車地 → 10:25 一つ目の二俣 → 11:40~12:20 尾根鞍部 → 12:45 神又谷 → 16:20 神又谷出合 → 16:50 駐車地

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雨の週末を迎えるのはもう何週目になるだろう。週中に快晴の日が多いだけによけいに恨めしい。今日も天気予報は雨。それでも待ち合わせ場所の坂内・夜叉龍神社に向かう。
タイミングよくとっちゃんと同時に夜叉龍神社に到着。
「天気大丈夫かな?」
「なんとかなるんじゃない」
心配顔のとっちゃんとは裏腹に能天気な返事。
大垣を出る時には降っていた雨がここに至って止んでいる。これは予報よりも早めに回復傾向になっているのではないか。晴れ女、晴れ男の強力タッグの前にさしもの龍神もしっぽを巻いて逃げる仕度をしているに違いない。そんな淡い期待を抱いていた。しかし、それは淡い期待のままに終わる事となる。
車を乗り合わせて中ツ又出合まで移動。橋の袂の空きスペースに車を停め準備を整えて下の流れに下りた。
とっちゃんは前夜からの雨に荒城川の濁流を思い出して水量を心配していたようだが全く問題ない。というか少ないくらいだ。ちゃぷちゃぷと歩き出す。
中ツ又は出合から堰堤が5つあった。ひとつめはほぼ河床に埋まっていて気付かず通り過ぎてしまいそうだった。残りの堰堤はいずれも巻き道がはっきりしていた。一ヶ所だけジャンプしなければ渡れないところがありとっちゃんが飛べるか心配だったが杞憂だった。
入渓してからすぐ雨が落ちだした。雨脚はそれほど強くない。カッパを着て出発しているし遡行には問題なさそうだ。その後、雨脚を強くしたり小康状態になったりをくり返し結局一日中完全にあがるという事はなかった。予報では午後から回復傾向だったのに…
淵もない、滝もない、特に際立った変化もない流れが延々と続く。穏やかな沢という形容のためにある沢と言ったらいいだろうか。あまりの変化のなさに時間感覚もおかしくなり、もう2時間は歩いている、と思って確認した時にはまだ1時間くらいしか歩いていなかった。
変化のない流れとは裏腹に左右の山腹を彩る樹林はすばらしい。特に中流域からの紅葉は調度見頃を迎えており見とれて足が進まなくなる。雨の中の紅葉もしっとりとしていいもんだ。とっちゃんは晴れていればなあと言っていたが…
とっちゃんが左岸の山腹の方が赤が混じってよりきれいだというので改めて見るとなるほど左岸の方が赤が多い。日当りの加減だろうか。しかし、そういうところに目がいくとは流石に元女の子だけの事はある。
中流域以降にはブナの樹林帯が所々に現れ目をひく。金ケ丸谷・大ヤブレ界隈のものに匹敵する、というといい過ぎだろうが引けをとらないだろう。今年はブナの葉の色づきがあまり良くないようだがそれでも目を奪われる。
谷は上部にいくに従い狭くなり流れも細くなる。降り続く雨の所為で折角の水流は濁っている。
地形図上水線のある一つ目の二俣を左に進む。右俣を見ると素敵に色づいた穏やかな谷が続いており気の早いとっちゃんはここも歩いてみたいとすぐにテン泊遡行の計画を考えていた。
二つ目の二俣から覗く右俣もすばらしかった。またこの二俣を分ける尾根がきれいだった。ブナに覆われた端正な尾根筋を立ち止まっては何度も見ていた。
この辺りから沢は斜度を増していく。現れる二俣を左、左ととりながら尾根の鞍部を目指す。途中、この沢唯一といえる3m弱の滝があったが問題なくこすと斜度はますます急になり一歩一歩が重くなる。
最後は左手の尾根にあがって登っていく。薮はなく歩きやすい。途中うろの空いた大木があった。とっちゃんは何故だがその中に身を入れていた…気持ちいいのだろうか。
ブナの大木では雨水が幹をつたって根元に落ちていた。話には聞いていたが実際にまじまじと見るのは恐らく初めてだった。見事なもんだ。上手いことできている。
尾根上に出ると薄らとした踏跡が確認できた。猟師が通る道だろうか。その道脇で休憩することにしてタープ代わりにツェルトを張った。時折吹き抜ける風が寒いがこれで雨を避け落ち着いて昼をとることができた。
休憩後は尾根の反対側を神又谷目指して下降。わずかに下ったところにブナの巨木があった。
「たろーさんと来た時に見たのと同じブナだ」
とはとっちゃん。
昨年たろーさんと神又谷を遡行して神又峰へ登頂。その後尾根沿いに鞍部まで下り同じところを神又谷へ下降したらしい。
下降した沢筋は2、3の小滝があるものの難しいところはなくあっという間に神又谷へ辿り着いた。
神又谷の色づきもすばらしい。ひょっとしたら中ツ又谷の方よりもこちらの方がいいかもしれない。
流れは中ツ又谷と同じく穏やかな感じだった。これは易々と下っていけそうだなと思っていると沢巾が狭くなりゴルジュっぽくなった。それなりの滑、滝も現れる。岩肌に張り付いた落ち葉と滑の競演が美しい。
滝は概ねそのまま下りることができたが巻いた滝がひとつあった。水量が落ち着いていればクライムダウンできるのだろうがちょっと水量が多かった。それと古いフィックスロープを頼りにひやひやしながら下りた滝もあった。変化の少ない沢歩きにはいいアトラクションになった。
最後に今回最大と思われる5mほどの滝を下りると後は中ツ又と似たような穏やかな渓相となった。一ヶ所小さなゴルジュがあり滑滝がかかっていたが問題なく下ると沢巾は徐々に広くなっていく。
左右には相変わらず美しく色づいた山肌が続く。そちらに目を奪われつつも合わさってくる沢と現在地を確認しながら下っていく。しかし土蔵へのぼる三ツ谷の出合には知らぬ間に辿り着いていて吃驚した。
ここからは林道跡を辿って下っていった。やはり沢筋を歩いていくより断然早い。途中から林道はその姿を消すがそこから神又谷出合の堰堤まではわずかな距離。最後の堰堤を左岸から巻くと池ノ又林道に出た。後は駐車地までの長い道のりを残すのみとなった