今年は入梅したと思ったら、すぐまた梅雨明けを思わせる猛暑日が続いて先が読めない。晴れが続けばいやなお邪魔虫も出ないので沢始めに行ってみた。
行き先は矢原川の中俣に決めた。
6月19日(木)朝8時、亀山市坂本の棚田Pを出発した。集落を抜けミツマタ尾根に向かう林道を歩いていく。前を歩いていた老婆4人が獣害除けのゲートの前に立ち止まっておしゃべりを始めた。ゲートを開け閉めなおそうとすると手伝ってくれて「山へ行くんかい?ヒルが出るで気ぃ付けて」と御忠告いただいた。
日当りの悪い林道は夏の暑さを避けるには都合がいいが、ジメジメしていてお邪魔虫も多い。幸い晴れが数日続いたので路面は殆んど乾いていた。
林道終点近くの放棄された茶畑の手前の小尾根を辿って矢原川に降りる。沢に降りる斜面が一番の危険ポイントなので降りたところで足元チェックしたが、一匹も付いていなかった。
沢靴に履き替えガチャガチャ装備を身に着けたら遡行開始だ。
堰堤を一つ乗り越えて本流を進むと右股の出会いに続いて中俣の出会いも出てきた。穏かな中俣を進んでいくが、最初のうち小滝すらなく飽きてくるころにようやく小滝が現れた。しかしそこを越えると、またしても緩やかな流れが続く。
左から10m滝がチョロチョロ落ちている辺りからゴルジュ帯に入って様相が変わった。
直瀑になって落ちるCS滝は取り付く島も無さそうに見えるが、左右の岩壁を使い体を横に倒して落口に挑めば直登も可能だ。何度か直登した経験もあるが、もうそんな危なっかしいことはしない。右の岩場からパスしていく。
次のスラブ滝も厄介だ。左の滝身を直登しようと試みるが、ハングした岩に剥がされて二回背中からザブンして諦めた。右手のスラブの方から登ったが、上の斜面にはしっかりしたホールドもなく小さな引っかかりに指先だけ掛けてそろりと登った。
後は厄介なところはない。洗濯板を舐めるような斜滝は足を滑らせる心配もない。
次の連瀑帯も程よい傾斜で登って行ける。
滝の周りいっぱい生えているイワタバコに花は付いていなかった。気温は真夏日だったが、まだ盛夏ではないのだ。
正面から見ると厳しそうに見える滝も取りついてみるとそれ程の傾斜でもない。
最後の8m滝は無理せず右の岩場から高巻こう。
そして第2ゴルジュへと進む。8m滝は足場も豊富で問題なく登れる。
残りの小滝群もまとめてクリアだ。
どん詰まりの20m滝は指をくわえて見つめるほかない。左のザレたルンぜから高巻くが、危険度は高い。チェーンアイゼンなどの滑り止めは必携の場所である。倒木が倒れこんでいるので手掛かりになるが、それが無かったら行きたくないようなところだ。
Co580mの二股で左股に入り進むと右の岸壁の横に大きな白い花が咲いていた。ササユリだった。鈴鹿では滅多にお目に架かれない花がマイナー沢の源流みたいなところに咲いているとは驚いた。
水量も殆どない20m滝を見納めたらちょっと引き返して左岸の尾根に取り付いた。歩かれていない尾根で危ういところもあったが、低木や岩角を掴んで何とかクリアしていった。
仙鶏尾根には3番標識のひとつ西のピークで出られた。危険地帯を脱してほっとしたところでランチを済ませP778mからミツマタ尾根を下って下山した。
ミツマタ群生地を抜けると林道に出た。朝方と同じように林道をトボトボ歩いていき千枚田に戻った。観光資源になっていた千枚田は耕作放棄されているところが多いが、軽トラが入る道のわきは田植えされていて今年も実りを迎えられそうだ。

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赤紫の花はニワゼキショウかな。
野草も山里で伸び伸びと育っている。
13時50分、棚田Pに帰着。駐車場の脇にはホタルブクロが咲いていた。
今日はお邪魔虫に出会うこともなく沢始めを楽しめたし、最奥の秘境でササユリにも出会えて良き一日となった。