【 日 付 】2025年4月4日
【 山 域 】大峰
【メンバー】tsubo
【 天 候 】曇りのち晴れ
【 ルート 】行者還トンネル西口5:15ー6:20奥駈出合6:30ー9:30弥山9:40ー10:50八経ヶ岳11:00ー11:40弥山小屋12:00ー14:25奥駈出合ー15:15行者還トンネル西口
国道309号線の冬季通行止めが4月3日15時に解除されることを知った。
「よし、4日に大峰の八経ヶ岳に行こう。」
通行止めの間、八経ヶ岳に登る人は天川村からで時間がかかる。うちから天川村まで4時間くらいかかるが、309号線の行者還トンネル西口までなら3時間ちょっとで行ける。
去年は6月末まで国道169号線が通行止めだったからあまり大峰に行けなかった。今年はもっと大峰に行きたい。まずは、国道の通行止め解除すぐの八経ヶ岳に行こう。
いつもなら前夜は上北山村の道の駅で車中泊するが、今回は少し手前の下北山村スポーツ公園の駐車場で車中泊することにした。ちょうど桜が見頃だからだ。
下北山村スポーツ公園あたりの桜は見事だ。夜桜を楽しもう。
桜は満開だった。
車のドアを開けたり閉めたりして夜桜を眺めながら夕飯にする。
どうせなら一番乗りを目指したい。普通は7時くらいに出発するだろう。目標は登山口を5時スタート。
3時に起きる。支度をして上北山に向かう。
運転しながら考える。雪の状況が全くわからない。道迷いしないかな。こういう時に一人で行って平気だろうか。ちょっと不安になった。でもまあ、何とかなるだろう。
いつもの山が特別な山になる。不安よりも期待が大きくなる。
登山口を5時15分に出発。歩き始めてすぐにヘッドランプはいらなくなった。
トンネル西口から登るのは久しぶりだ。前より道が悪くなっているように思えた。
気温が低く、風が強い。霧もかかっている。
3月に行ったスノー衆の福井の山は、雪は多かったが気温が高く汗ばむ陽気だったのに冬に逆戻りしたようだ。
でも、霧氷が見られるかもしれない。期待に胸が高まる。
足元の小さな枝に霧氷が付いていた。上を見上げると、木々にも霧氷が付いている。
やった!
奥駈道に出ると、霧氷の森が広がっていた。寒さなんて気にならない。ガスがかかった霧氷の森を進んでいく。道に雪はない。
弁天の森に近づくと、雪が出てきた。
おや?トレースがある。上に落ち葉が乗っている。今日のものではない。一人分ではないようだ。
誰がいつどこから歩いたのだろう。この時期に奥駈する人はまだいないだろう。天川村のほうから登って往復したのだろうか。そんなことはしないだろう。
国道309号線が開通する前にここを歩いた人がいるようだ。自分が一番乗りではなかった。ちょっとがっかりする。
でも、ちょっとわかりにくいところもある。ありがたくトレースを使わせていただく。
青空も広がってきた。
聖宝の宿跡に着く。理源大師の像にご挨拶して般若心経を唱える。無事に八経ヶ岳に登り、下山帰宅できることをお祈りする。
しばらくは夏道に沿ってトラバースしながら登っていく。トレースがわからなくなった。
スマホで現在位置を確認し、コンパスで方向を定める。登りやすそうな斜面を登っていく。
階段が出てくる。しばらく夏道に沿って歩くが、わからなくなると直登する。
やがてまたはっきりとしたトレースが出てきた。
トレースをたどっていくと弥山小屋が見えてきた。弥山小屋到着。ほっとする。
小屋の前の木には大きな霧氷が付いている。クリスマスツリーみたいなここの木の霧氷が好きだ。
弥山の大きな立て札も下のほうは雪で埋もれている。弥山神社の鳥居も下のほうは雪の中だ。こんなに雪が多い弥山は初めてだ。
弥山神社にお参りして八経ヶ岳に向かう。
鹿避けネットが出てくる。入口はあいたままだ。
だが、何かいつものネットの中の感じと違う気がする。ネットを出るとネットが出てくる。
おかしいなあ。夏に来たときはネットは一つだけだったのに。去年は鹿の食害がすごくてオオヤマレンゲはほとんど咲いていなかったらしい。それでネットを張り替えたのだろうか。
ネットを出ようとしたが、出口が埋まっていて出られない。どうしようと思ってきょろきょろすると、ネットの左側の外にトレースがある。少し戻るとネットに穴が開いている。そこから出てトレースをたどると山頂の錫杖が見えた。
八経ヶ岳に着く。空には雲がかかっていたが、だんだん青空が広がってくる。だが、周りの山には雲がかかっていて見えない。弥山にも雲がかかっている。
私の頭上だけ晴れている!やっぱり晴れ女だわ。(笑)
11時近い。ここまで6時間近くかかった。やっぱり雪があると違う。
下りも時間がかかるだろう。トレースを見失ったら迷うかもしれない。
午後から晴れるかもしれないが、もう満足。帰ろう。10分ほど休んで下る。
弥山小屋に戻ると、二人の男性が登ってきた。
「トレースを使わせてもらいました。歩幅が小さいから女性だと思いました。」と言う。
そういえば私がたどったトレースの幅も大きくはなかったな。
それから年配の男性一人と若い女性二人の三人連れが登ってきた。この日山で出会ったのはこの五人だけだった。
国見八方覗に寄ってから下る。
下山し始めると、雪が緩んでいる。踏み抜きの跡も出てきた。場所を選びながら下るが、何度か踏み抜いた。
チェーンスパイクをつけていたが、滑るところもあった。慎重に下る。
青空が広がってくる。大普賢岳、稲村ヶ岳、山上ヶ岳が見える。台高の山の向こうに海が見える。
パラパラと霧氷が落ちてくる。
魔法が解ける。
帰りも下北山村スポーツ公園に寄る。
満開の桜だ。
帰ってからヤマップを見たら、3月30日に天川村から鉄山登山口まで車で来て、国道を歩いてトンネル西口から弥山、八経ヶ岳、鉄山と周回したという若い女性のレコがあった。あのトレースがこの女性のトレースだったのだ。納得した。しかし、すごい女性だ。
さらに4月2日から6日まで吉野から熊野まで奥駈した男性のヤマレコもあった。この人は3日に山上ヶ岳のほうから弥山を歩いている。
あのトレースはこの二人のものだったのだ。もしかしたら、ヤマップやヤマレコをしていない人も歩いているかも知れない。国道が開通していなくても歩く人はいるんだと思った。
山では冬の霧氷の花、下界では春の満開の桜の花。
一日で冬と春の花を満喫できた。
この日の霧氷が私にとって今季最後の霧氷かもしれない。
いい日に登ることができた。
奥駈道を歩く一番乗りにはなれなかったけど、大満足の山歩きになった。3日に通行止めが解除されたおかげだ。
ありがとうございました。
tsubo