【 日 付 】2024年5月10日
【 山 域 】 台高 大杉谷
【メンバー】u氏、k子、kk子 私 計4名
【 天 候 】快晴
【 ルート 】8:30 宮川第3発電所 ー 11:30 シシ淵(昼食) ー 12:30 平等嵓吊り橋 Uターン ー 17:20 駐車地

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10日から11日にかけて大杉谷での滑落事故の経緯と疑問点などをメモ代わりに記す。
当日は4人で大杉谷に入山、提出した登山届の計画通りにシシ淵で昼食、その後平等嵓吊り橋まで歩いて引き返した。
私以外はほぼ初心者、特にkk子さんはk子の友達で登山経験など一切ない。 最近になってk子が山に誘い、局ヶ頂と熊野古道の八鬼山を一緒に歩いた程度。
シシ淵での絶景を見ながら昼食、平等嵓の長く高度寛満点の吊り橋を渡り、その自然美に感動した。
下山コースは来た道を歩くだけのピストン。
無事にシシ淵の危険地帯も過ぎ、今日みた素晴らしい風景の話しながらゆっくりと歩いていた。
ゆっくり歩ていたのは、u氏が平等嵓からの帰り道でふとももが痛いと言っているのでスローダウンしていた。
k子の持っている漢方薬を飲んで太ももの回復を待って歩き始める。
千尋の滝を見る休憩所まであと30分のところで前から歩いてきた二人組とすれ違う。
先頭の私が先にすれ違ってすぐに後ろを歩いていたkk子が谷側に落ちた。
落ちた時の声を聞いてすぐに振り返ると、落ちている瞬間が目に入る。
約4mほど滑落し少し平らな土の上に落ちて止まる。
すぐに落ちた場所まで行き助けるが、助ける瞬間まで数秒間、頭の中は「防災ヘリ要請か・・・大丈夫か?」。
kk子は腰を押さえながら上半身を起き上がる。
私「落ち着いて、身体を急に動かさないで。」、「手、指は動きますか?」
kk子「両手は動くのでなんともないです」
私「足はどうですか?、立てますか?」
kk子「少し痛いけど立てそうです。」
少し座ったままで会話を続け水を飲まして落ち着ける。
5分くらい経過後にkk子は立ち上がり、「なんとか歩けます。」
ザックを持ってあげて空荷でゆっくりと落ちた場所から登山道にあがる。
良かった、なんとか歩いて帰れそうだ。
そうこうしているとうしろでk子がすれ違った人に助けてもらっている。
何事が起きたのか分からない私は、kk子を登山道に座らせてk子に駆け寄る。
なんと座り込んでタオルで頭から出ている血をふいてもらっている。
3番目を歩いていたk子は、うしろで滑落したkk子を振り返って、その瞬間に転んで岩に頭をぶつけた。
後頭部を裂傷、そこから流れる血で首や肩が血で染まっている。
状況を把握していないu氏が「首か背中をぶつけて切っている」と言う。
私がタオルで首と背中を血をふくと、どうも頭の裂傷から流れた血で染まっているだけで、ダメージは頭の裂傷だけだと分かる。 切れた部分は2cm程度でけっこう深く切れている。
ザックから救急用品を出して応急処置をする。と言っても血をふいてテープを貼るだけだが。
しばらく止血するのを待ってゆっくりと歩き始める。幸いにも頭の傷だけなので歩くには大丈夫みたいだ。
やれやれ、負傷者を2名だす事故になったがどうにか歩いて帰れそうだ。
30分くらい歩いて千尋の滝を見る休憩所に辿り着き、椅子に座って水分補給して一休み。
ここからはまだ時間的に1時間は歩かなければならない。
スローダウンしたペースでゆっくりと歩き、幾度もなく休憩を挟む。
二人のサックはu氏と二人で持ち歩くが、平坦な道はほとんどない。 岩に打ち込んだ太い鎖をつかまりながら慎重に歩く。
しばらく歩くとkk子は右足の膝と腰が痛むというので、またまたペースを落としながら何度も休憩しながら歩く。
k子は頭がくらくらすして身体がふらつくと言う。
私のステッキを持ちながら二人三脚で歩く。ふらついてまた滑落でもしたら大変だ。
倍の歩行時間を要して、どうにか暗くなる前に第3発電所の登山口に到着。
車で帰り始めて、帰り道でどこか病院に寄ろうと携帯で病院を検索するがネットが繋がらない。
大台登山センターまで走るとネットが繋がる、栃原に積木外科病院があり7時までに入れば治療可能と電話で確認する。
病院に到着したのはぎりぎりの6時50分、頭のレントゲンをホッチキスのようなもので止血してもらった。
kk子も診てもらおうかと思ったが、歩ける状態なので骨折はしていないだろう、打撲だけだと思うのでそのまま帰った。
普通なら帰途は楽しかった風景の話をしながらの車中だが、病院を探して治療のお願い電話となる。
今日の滑落事故を振り返り、あたらめて歩けて帰ることが出来て良かった。
一つ間違えて、滑落した場所が岩の上で身体を打ち付けていたらレスキュー要請、防災ヘリを呼ぶことになる。
あとで振り返ると、滑落したすぐ下の木で落下スピードが緩まり、背中のザックがクッションになったみたいだ。
重いザックもこの時ばかりは感謝する。
翌日の11日の出来事。
この日は仕事だったので私のスマホはマナーモード。
昼休みにk子から電話で「大台警察から電話かかってきた、滑落した場所などを聞かれた。」
一瞬なんのことか分からない、我々は警察などに一切連絡などしていない、なのになぜ警察から電話が??
ここから先は推測になる。時系列にまとめると、
5月10日
14:30頃滑落事故起こす。
15:00千尋の滝の休憩所まで歩く。
17:20登山口まで戻る。
19:00栃原の積木病院で手当て。
滑落事故ですれ違った二人組は桃ノ木山小屋で宿泊なので、この山小屋到着後に我々の滑落事故を山小屋で話する。
するとその話を横で聞いていた誰かが気をまわして警察に連絡した。時刻は滑落事故の現場から桃ノ木小屋までは2時間は要すので、多分16:30頃に電話したと推測。
電話を受けた大台警察はすぐに第3発電所まで来て事故調査、登山届の回収、滑落者の確認など。
実際に帰る途中の宮川ダムでパトカーに停車させられた。
その時の警察は「今朝の滑落事故の関係者ですか?」と私に問う。
私「今朝の滑落者ではありませんよ」と返事して別れる。
疑問点その1
警察が要った「今朝の滑落者?」この意味が分からない。
「夕方に滑落した人ですか?」と言えばすぐに「はい、そうです」と言っていたはず。
11日
時刻不明だが、朝から滑落者の捜索、防災ヘリも空から捜索活動開始。
昼にk子にかかった電話で滑落者は我々のことで全員無事と確認。
これを受けて警察の電話相手から「これで捜索は打ち切ります」と。
疑問点その2
警察はなぜk子の携帯番号が分かったのか?
登山届には私の携帯番号と緊急連絡先の実の弟の携帯番号は記載してるが、k子の番号はどこにもない。
どうやって調べたのか謎である。
長文になり申し訳ないが、この滑落事故についての出来事を読んで、山での事故についての知識となれば幸いである。
山岳保険も色々と出ているが、登る山によっては当日だけの保険に入ることも視野に入れようかと考える。
seiichi