こんなのに興味を示すのは山日和さんくらいやろか、と思いつつ投稿。
いい沢行でした。

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2013年7月6日(土) 曇り後晴れ
奥美濃 敷原谷~倉見~岡谷 沢登り 単独
7:15 うすずみ温泉 → 7:20 敷原谷入渓 → 8:55 多段30m大滝 → 10:20~11:40 倉見山頂 → 13:35 ゴルジュ10m滝 → 14:20 岡谷第一砂防ダム → 15:05 うすずみ温泉
2010年の秋にmasaさんが訪れ気になっていた根尾、倉見の沢に行ってきた。
masaさんによれば「奥美濃のバイブルにも載っていないマイナーな沢」らしい。確かに全三巻のバイブル(「百山百渓」)にその記述はなさそうだ。著者の見落としか、記述する程ではなかったのか。
出発点の根尾うすずむ温泉までに雨がバラバラ。空梅雨でも最後のあがきとなると多少のお湿りはもたらすようだ。全国的に今週は荒れ模様。うすずみ温泉の駐車場でどうするか悩む。一旦はやめる事も考えたがいざとなれば下りは尾根にとればいいと思うと気が楽になり出発。
ホテルの東にある駐車場から奥に続く細い舗装路を通って敷原谷が近づいたところで沢に下りる。下流には真新しい堰堤が作られており川中には工事用の盛り土がされていた。これを避けるように流れに入る。
水量はここのところの雨で増しているのだろうがそれでも踝からせいぜい膝下辺り。左右が植林された中を進んでいく。かなり奥まで古い石垣があった。かつては田んぼだったのだろう。
masaさんは切り出された杉が沢を邪魔して歩きにくいようだったが僕はあまり気にならなかった。
古い取水施設を越えて周りに自然林が目立ち始めると小滝が連続する。水量が少なければ何れも直登が楽しめそうだがまとめて右から巻いていった。
右岸の炭焼釜跡を見て進んだところに3mほどの滝。ここは両岸立っており嫌が上にもシャワークライムしなければならないが幸い登りやすい。

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これより沢は徐々に急傾となり最後を締めるような滝が現れる。5m程だろうか。遠目にこれは巻きだなと感じたが近づいてみると意外と手がかりが多く水量が少なければ直登可能のようだ。ただしこの上にお同じような規模の滝が幾つか続く。連瀑帯というよりは多段の滝といった方がいいかもしれない。30m程だろうか。
今日の水量では直登は遠慮させてもらって右岸から泥急斜面をひやひやのトラバース。滝に寄り添ったところで痩せた小尾根を登り落口に出た。

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多段大滝を越えるとすっと力が抜けたように穏やかな渓相となる。左右の樹林も豊かだ。3〜5mほどの滝が幾つか現れるがいずれも直登できた(水量が多いため一部巻いたが)。
水量が少なくなりやがて現れた二俣は左にとる。穏やかな沢筋だが濡れた草が若干被さって煩わしい。
徐々に斜度が緩やかになってきた頃左岸に沢筋が認められた。そちらに入るが沢筋は歩きづらそうで右手尾根の斜面をシロモジをかき分けながら登っていく。やがて斜度が緩くなり稜線に出て右に進む事数mで山頂だった。ほぼ百点の登頂だった。
前回来た時も思ったがなんだか和む山頂だ。しかし樹林の外はガスっている。何時降り出してもおかしくなさそうで慌てて腹ごしらえ。だが天候は崩れずのんびり過ごす。
静かな山頂だが不図枯れ葉に埋もれた足下を見ると蟻をはじめとして様々な生き物が行き交っている。それをじっと見ていると随分賑やかな山頂に思えてくる。寂しさなんてここにはない。
天候も相変わらずなので尾根道を下りるつもりで休憩していたが後半になって陽が差しはじめた。こうなるとどこから沸いてくるのか元気が出てきて身体が沢を下っていこうと言い始めた。一旦言い出したらおさめるのは難しく踏み跡の薄い稜線を歩き出した。
地形図を見ながらコブを二つ越え岡谷下降点の鞍部に出る。ここから急斜面を崩れ落ちるように下っていく。周りは豊かな樹林だが急下降過ぎて見ている余裕がない。
ガレに埋まった沢筋に下りて足下に気をつけながら下っていく。すぐに滝が現れる。
最初の二条小滝は問題ない。しかしすぐ下にそこそこの規模の滝。左手から巻いて下りられそうだったが安全を期してロープを出す。だが懸垂したのは3m程だった。滝自体は6m程だろうか。
次に現れたのは2段8m程。右手小尾根を越えてルンゼを下りる。幾つか枝沢が合わさってくるがそこにもなかなかの滝がかかっていた。

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水量の多い8m滝は右岸から懸垂をしようと立ち木に向かったらそのまま巻けてしまった。
すぐに暗いゴルジュが現れる。入口に4mほどの二条滝がかかっていて下りてもいいものか一瞬迷ったがいざとなれば登り返せそうなのでゴルジュに入った。
ゴルジュの先には壁が立っておりそこで流れは左に折れそのまま滝となって落ちている。これこそmasaさんが唯一懸垂をしたという滝に違いない。
立ち木はあるのでロープは出せるが高さが分からない。30mで届くのか。それを見極めるためまず空身で少し下ってみる。滝壺の深さは分からないがロープは余裕で届いている。水流の左側を下りれば何とかなりそうだ。
いざ下降。思ったよりは容易に下りられたが下部で滝の飛沫を被り焦る。飛沫の中で滝壺の様子を探ったが浅く問題ない。で一挙に滝壺を抜けた。

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この滝は遡行の時はやっかいそうな雰囲気だ。いったいどうやって越えていくのだろう。この滝も含めこの谷は意外と大きな滝が多く秀渓と言えそうだ。
ここから先、左右が植林帯となる。滝は規模が小さくなるもののそこそこある。しかしいずれも植林から巻いていく。
取水施設のあるところからは左岸に作業道がありそれを辿っていくと岡谷第一砂防ダムに出て下降終了。流石masaさん、いい沢を見つけたものだと感心しつつ岡谷を後にした。
うすずみ温泉までR157を歩いていく。途中、左手奥に大きな杉が見えた。近づいてみると天然記念物の「長嶺の大杉」だった。脇に建つ素盞鳴神社の御神木で樹齢八百〜九百年らしい。こんなすばらしい大杉があろうとは今まで知らなかった。最後におまけまでついていい沢旅となった。