2013年6月30日(日) 曇り後晴れ
奥美濃 大樽尾谷~左千方~三国岳~夜叉ケ池 沢登り
セキガハラNさん、SGさん、K氏、クライマーさん、GT(♂)君、兔夢
5:55 大樽尾谷出合駐車地 → 7:15 二俣 → 8:30 左千方直登沢 → 9:20~10:05 左千方 → 11:10~12:00 三国岳 → 13:05 夜叉ケ丸 → 13:50~14:00 夜叉ケ池稜線 → 15:10 池ノ又駐車場
セキガハラNさんからどこか簡単な沢に行こうとの提案。鈴鹿・竜ケ岳の蛇谷で沢復帰を果たしておいて今更簡単な沢もないよなあと思いつつ出された幾つかのルートを吟味。比較的行きやすそうな大樽尾谷から左千方を目指す事となった。
大樽尾谷は数年前の秋に歩いたが左千方は初めて。何時かは行ってみたいと思っていたところなのでいい機会となった。
当日集まったメンバーは精鋭揃い。こんな中で僕の置かれる立場は後からついていってメンバーの勇姿をレンズに収める事くらい。遅れないように付いていけるだろうか。
池ノ又の駐車場に車を一台デポして大樽尾谷の出合に戻り出発。釣り人の踏み跡を辿って流れに下りた。
浅い流れの先に堰堤があり手前を右岸の林道跡にあがった。林道跡は草薮に覆われその中に続く踏み跡を追っていく。すぐに草に埋もれたコンクリート橋があらわれその先しばらくで植林帯の中に道型が認められた。ここが旧夜叉ケ池登山口らしい。かつてはここから夜叉ケ池を目指したのだと思うと不思議だ。
続く林道跡は薮が濃くなっており崩壊地も増えていた。
比較的しっかりした2つ目のコンクリート橋を渡り右岸に移ると谷底はかなり下の方になる。岩壁が崩れガレの上を通るところは高度感があった。
やがて山腹にブナが目立つようになると林道跡は終わり急斜面を谷に向かって下降。ここは真新しいフィックスロープが張られていて踏み跡も明確だ。
流れに下りるとすぐに二俣。ツツジや百合、小紫陽花が岸辺に咲いて前回訪れた秋とはまた違った表情を見せてくれた。
左俣の穏やかな沢を遡行していく。トップはSGさん。先週は俊足うさぎさんチームのリーダーを勤めてもらったのだがここでもその俊足振りを発揮。それに遅れず歩いていくK氏、クライマーさん。とてもアラ還(実はover還)とは思えない3人。若手のGT(♂)君も頑張っていてちょっと油断するとみんなの姿が見えなくなってしまう。
沢自体は緩やかな流れで特筆する事はないが左右の山腹にすばらしいブナ林が広がる。金ケ丸谷などと比べればどうしても見劣りしてしまうがここはここで十分見応えがある。立ち止まって見ほれてカメラを向けているとたちまちパーティに遅れて駆け足で追いかけるはめに。こんな事を何度繰り返した事か。

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1:2の二俣を右に進んだ先に驚きの風景。なんと大きな雪のブロックが残っていた。もう7月になろうかというこの時期にこれほどの雪の固まりを見ようとは。サプライズプレゼントにみんな大はしゃぎだった。

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左千方へ行くには本流から右岸の枝沢に入らなければならない。その枝沢の見極めが今回のポイント。この辺りからそろそろ注意していかなければならない。セキガハラNさんと地形図を見ながら場所を検討。
地形図では確認しにくい枝沢が幾つか下りてきている。そのひとつ、奥に数mの滝が見える沢に目星を付けみんなで入っていこうとしているところでセキガハラNさんがGPSで確認する事を指示。するとここは目的の沢の一本手前だとわかった。セキガハラNさんの冷静さに救われた。K氏は「俺だったらあのまま進んでいた」とその判断に感心していた。
目的の沢は滝もなく素直な沢筋が続くところだった。あまりの素直さに「いい沢筋ですね!」というと何故だか笑いが起こった。所々大きなブナの倒木があったり滝とはいえないギャップがあったりしたが概ね難しいところはない。枝分かれする沢を慎重に選んで直登を目指す。
中腹から斜度は増すが困難さはない。稜線近くの緩やかな斜面に至っても歩みを妨げるようなきつい薮はなくすっと笹原に出た。
一瞬、100点満天の登頂か!と思ったがさにあらず。笹原の中を探せど三角点はなかった。不図左手を見れば薮の向こうに更に高い一角が見える。あそこに違いない!と薮をかき分け向かった。
三角点は笹ケ峰の山頂を思わせるような笹原の中にあった。そこだけ広く刈り込まれていて6人が荷物を降ろしても休憩するには十分すぎる程だった。K氏の音頭でOSK恒例の万歳三唱。セキガハラNさんとGT(♂)君は万歳のやらせ写真を撮っていた。

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笹原のため展望は360°近くあるはずだが生憎とガスがかかっておりほぼ何も見えない。それでも念願の左千方にいるという満足感で一杯だった。休憩中はクライマーさんの手作りおつまみに舌鼓を打ちお腹も満足。
休憩中に足下を変えて出発。ここからは今回の核心部といえる三国岳までの長大な薮漕ぎ。ここが肝とみんな顔が引き締まった。特にセキガハラNさんとGT(♂)君はこのルートで結局ビバーグしたというレポートを読んでいて戦々恐々としている。そのためか二人はかなり多めの水分を用意してきていた。
ここでもSGさんを先頭に進んでいく。確かに薮はきついが予想していた程ではない。もっともこれを書いている僕は最後尾で歩いていたので先頭を行くSGさんの苦労を知る由もないが。
ところどころに踏み跡が見られる。目印も思い出したように現れる。最近払ったのではないかと思われる枝の切り口も見られた。それらに導かれて比較的順調に進んでいく。
なだらかなコブを一つこえ緩やかに登っていくと笹原に出てその中に明瞭な踏み跡を見つける。それを辿った先に広い切り開き。三国岳山頂だ。傍らの低い木に黄色地の山名板が掛けられてた。確か前に来た時には青地だったような気がするのだが…。

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ここからもガスに覆われて景色は見えない。それでもくつろげる山頂でのんびりと休憩をとった。
さてここからは明確な踏み跡を辿って楽々夜叉ケ池まで辿り着ける…はずだった。過去三回このルートを歩いているがきついという印象が全くない。しかし…。
まず三国岳からのスタートでしくじった。ガスがかかって周りの風景から方角を確認できない中でメンバー全員が方向を勘違いしていた。
全員一致した認識で進んだ方向へ10mも進まないうちにSGさんが雰囲気がおかしいと言いだし後戻り。山頂に戻って磁石で確認してみれば全く反対方向に進んでいた。危ない!
実は休憩中にGPSを見ていてその指し示す方角が自分の認識(=パーティの認識)と違っていておかしいなと思っていた。しかし認識が間違っていると思わずGPSの具合が悪いと思い込んでしまった。実際にはGPSは正常に機能していたにも関わらず。これは非常に危険な事だ。
今回SGさんが早めに様子がおかしい事に気付き磁石で認識を修正したから良かったものの単独だったら気付かなかったかもしれない。道迷いの遭難はこういったことから発生するのだろう。改めて方角とルートの確認の重要さを知る思いだった。
仕切り直して笹原の中の明瞭な踏み跡を辿っていく。後は楽勝だ!と思っていたが大間違い。踏み跡は猛烈な笹薮の中でところどころその痕跡を消していた。吊り尾根に至ってからの踏み跡も以前に比べて不明瞭であちこちで踏み外す。時折現れる目印で修正していくが早くも左千方からの薮漕ぎとあまり変わらないと言う声が。そんなはずじゃなかったのに。
1206m峰(夜叉ケ丸)への登り返しでは更にきつい逆相笹薮漕ぎが待ち構えていた。もはやここに至ると踏み跡云々も関係なく高みに向かって突き進む状態に。数年前とはかなりの違いだ。みんなには楽勝だからと言っていたのに信頼がた落ち。
やっとこさ夜叉ケ丸に辿り着き一息入れる。ここからは高速道路ですからと言うが信用してもらえない。が出発してすぐ言葉に嘘がなかった事がわかりなんとか面目躍如。ほっと胸を撫で下ろした。
鞍部を越え登り返していくと高度を上げるに従って展望がよくなる。低くたれ込めていた雲もここに至って薄くなり夜叉ケ池から三周ケ岳への稜線がのぞめるようになった。

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ピークから夜叉ケ池に下っていく途中にはニッコウキスゲやアザミ、ギボウシなどの花々が一面を覆い疲れを癒してくれた。
夜叉ケ池の稜線上で少し休憩。ここで三周ケ岳に行ってきたというK氏の知り合いの方々に偶然にも出会いしばしの交流となった。
この時間でもまだ登ってくる登山者が何人かいた。流石に有名な夜叉ケ池だ。池を囲む桟道でも何人かが休憩していた。
後はよく整備された登山道を下っていく。しかし何度も繰り返すアップダウンは疲れた身体にきつくはね返ってくる。そのきつさが本日の山行の充実度を表していると思えば駐車場までの道程も又楽しいひと時だった。