【 日 付 】2013年6月5日(水)~6日(木)
【メンバー】単独
【 ルート 】5日=白水湖~大倉山避難小屋~転法輪谷~小カンクラ雪渓~室堂
6日=室堂~大倉山避難小屋~白水湖
サムライジャパンがWカップ出場を決めた夜、東面台地再訪を決め、大白川ダムに向かう。ヨルダンに負け、今回のオーストラリア戦も負け寸前でのドロー…。なんでも「決める」のはなかなか大変なことなんだ。(@_@;)
朝の大倉尾根は気持ちいい。T氏は「灼熱の干天尾根」と酷評するが、前半は涼しいブナの木陰を足元のチゴユリやイワカガミをカメラに収めながら登っていく。ミツバツツジやタムシバの花も。右手に奥三方山、左手には別山から日照岳への尾根の残雪展望を楽しめる。

- 残雪の向こうに奥三方山
- P6050046.jpg (56.36 KiB) 閲覧された回数 6679 回

- 白山本峰が見えだすと小屋は近い
- P6050057.jpg (64 KiB) 閲覧された回数 6679 回
避難小屋に10時過ぎ。昨年より残雪が多い感じとはいえ、時間がかかり過ぎだなあ…(>_<)
一休みして装束を改める。ここからが今回の核心部なのだ。初めての昨年はさすがに遠慮して・2188台地から転法輪谷のコルへ登ったのだが、今回は右隣の小カンクラ雪渓を剣ヶ峰のコルまで詰めるのだー!
お泊りアイテムは置いて行く。デイパックに雨具、お昼弁当、水などを詰替え。念のためツェルト、ヘッデンも入れとこうか…。足もとはアイ・ピケに冬山用オーバー手袋。最低限の装備は整える。
小屋の先から右手の大白水谷へ下る。シリセードにピッタリの雪渓。ちょっと滑ってみましょう。ありゃあ、これはアカンがな…軍手とお尻が冷たい~~(>_<) オーバーグラブに替えて、お尻はそのうち乾くでしょう。
二股からは右俣を登り返す。そのまんま谷を詰めれば大カンクラ雪渓。今日は右手の小尾根へ出て、さらに回り込むと転法輪谷だ。今回はこのまんま谷を詰めてみましょう。
初めは緩やかな転法輪谷もco1950あたりから傾斜が増す。もう正午前だ。右手の崖の下で一休み。助六寿司をつまむ。アワワは山頂のコルへ出るまでオアズケだ。
朝は快晴だったのに東の空に積乱雲が並びだした。下界では下から見上げるのだが、標高2000mのここからは斜め横からみるため雲の構造がよくわかる。モクモクと膨らむ雲は真っ白なんだが、その厚みで下から見ると底が黒く見えるのだ。
御前峰の後方から白いガスが湧きあがり、ひと塊となって東側へ流れだし、積乱雲のラインナップに加わる。並んだ姿はまるで空のパン屋さんのショーケースだ。これ以上天候が怪しくなったら引き返して明日登り直そうか…と、ちょっと気弱になるが、食事をしているとまた陽射しが戻ってきた。勝手なもので、そうなると元気が出てくる。

- 積乱雲のラインナップ
- P6050076.jpg (36.96 KiB) 閲覧された回数 6679 回
12:15、落石が怖いので谷心のやや右斜面をトラバ気味に進む。co2150くらいから転法輪谷を離れ右の台地へ乗越す。いよいよ初体験の小カンクラ雪渓だ。超ロングの滑り台のように小白水谷へ落ち込んでいる。

- 超ロング滑り台の小カンクラ雪渓
- P6050099.jpg (31.64 KiB) 閲覧された回数 6679 回
高速道路のPAから本線へ合流するような感じで台地から小カンクラ雪渓へ進入。雪はそれほど固くないのでピッケルが良く刺さる。さすがに斜度はキツイ。ここで滑ったら1000mは止まらんやろなあ…。ピッケルにつかまりながら1挿2歩のペースで登っていく。
一番斜度がキツイのはco2400~co2500の当たりだ。下を振り返ると足が震えてきそうだし、上を見ると気が萎えてしまいそうなので、見るのは足元だけにする。
なんとか傾斜が緩み前方のコルが近づいてきた…と思ったら、なんだか寒気がしてきた。雨合羽の上着でも着ようかとザックをまさぐっていると、いきなり空からバラバラ!ときた。まさに青天の霹靂ってヤツだ。(@_@;)
弱り目に祟り目ってのもあるが、か弱き老人をそんなにイジメんといてね、白山比咩大神サマ。(>_<)
願いが通じたのか日頃の行いへのご褒美か、霹靂の雲はすぐに通り過ぎ、また青空が戻ってきた。やっとこさでコルへ到着。15時10分。すぐ右隣に剣ヶ峰の岩峰。通常なら10分もあれば登れるだろう。左へ巻き上がれば御前峰。これも同じようなもんだ。しかし…もうピークハントなんてどうでもいい。とにかく早く休みたいよ~(@_@;)
というわけで両峰の間を通り抜け、雪で覆われた油ノ池の真ん中を通過、千蛇ヶ池(ここも凍結)の北縁をトラバース。と言っても休み休みなんでけっこう時間が掛かる。
御前峰から西に張りだす尾根を越えると南面眼下に室堂平が一望。赤い屋根の宿坊が誘うように目に入る。もう16時を回ってしまったが、日が長い今なら大倉山避難小屋まで間に合うやろ…。まだそんな思いが断ち切れない。
しかしこの南面はたやすくトラバさせてはくれない。ハイマツ帯とガレ地のハードルで雪面は途切れ途切れ。ハイマツの絨毯を空中浮揚でクリアするF氏の蛮勇技の真似は間違ってもやってはいけない。
とにかく室堂平まで下ってから平瀬道へ回り込んだらええんや。そうと決まれば安直にもシリセードで室堂平に向けスライダーだ。雨合羽にはき替えておいてよかった~(^_-)
とにかく水を戴こう。山小屋玄関の扉は開いてるのに呼んでも誰も出てこない。仕方ない、残りの助六寿司でも食べながら後のことは考えよう。
玄関先で休んでいると、山頂方面から単独登山者が降りてきた。なんと、山ガールちゃんではないですか!(@_@;) 声をかけると、今日はここに泊るという。
もう17時過ぎ。避難小屋まで下れないこともないが、無理せず泊めてもらうことにしましょう。本格営業は7月かららしいが、素泊まりならOKということ。下山途中でツェルトにくるまって寒さをしのぐハメになるより、料金払ってでもここで寝たほうがゼッタイ良いに決まってる。
で、お泊りは、先述の女性と二人っきりだよ~(*^^)v 美女と野獣…と言っても、老いた野獣のキバは錆びついたままで人畜無害。それでも“怪しいオヤジ”とプレッシャーをかけてはいけないので務めて明るく話しかける。
聞けば東京から高山まで夜行バスできて、高山からはレンタカーで白水湖まで、という、何とも大変ご苦労な山行だ。明日は別山から三ノ峰避難小屋まで行き、翌日引き返して大倉山避難小屋泊。翌日下山の予定らしい。「白山5峰」という括りがあって、山頂の3峰に別山と三ノ峰が加わるのだそうだ。ツェルト、シュラフなど避難小屋泊まり縦走バージョンのため、ザックのウエイトは水別でも18kgほどだって!
姿は山ガールちゃんでも、これはレッキとした山女ではないか! 仕事は山ツアーの添乗員や山道具ショップの店員などのバイト。忙しい週末の合間の平日に個人山行を楽しんでおられるようだ。
翌朝、山頂から御来光を見るため未明に小屋を出た(らしい←寝てたんで推測)彼女の帰りは待たず、7時過ぎに下山にかかる。ゆっくり寝たせいか、昨日と違い足もとも快調だ。空は薄曇り。
県境稜線を越えてからは大カンクラ雪渓の右岸を夏道とクロスしながら下っていく。大カンクラといつまでも付き合っていると登り返しが大変なので大倉尾根を辿る。ほとんどが残雪歩きなので、思ったより早く1時間ちょっとで小屋へ到着。

- 大カンクラ雪渓。来年はここを…
- P6060120.jpg (34.14 KiB) 閲覧された回数 6679 回
大休止して珈琲ブレイク。パッキングをし直し、山や花の写真を取りながらマッタリの下り道だ。11時過ぎに駐車場。
露天風呂から眺める別山東尾根(?)が素晴らしい。南白山~焼滑と、ふ~たんコンビくらいしか行かない(行けない?)山々が並んでいる。白水湖の水量が少な目なのは融雪が遅れているからなのか?
登山口の休憩舎で昨夜食べるはずだったα米+レトルトカレー+サンマの蒲焼缶詰でランチだ。ロッジの水槽で冷やしてもらった缶アワワもここで出番。やっぱり腹が減っているんだ。α米260gのカレーをペロリ。食後は車に戻り、アワワの毒抜きに夕刻までしっかり一眠りだ。zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
夕立の音で目が覚める。三ノ峰へ向かった彼女は大丈夫だったかな?
帰路は蛭ヶ野スマートから東海北陸道へ。お昼寝のおかげで睡魔にも襲われずに無事9時前に帰宅。
~biwaco