おはようございます、山日和さん。
休憩舎でひと息入れて心を決めた。初志貫徹で行こう。白山南縦走路へ歩き出した。
石徹白大杉に挨拶して、すぐ前の尾根に取り付く。登山道はもう少し谷沿いに進んで上がるのだが忘れていた。おかげよけいなヤブを漕ぐ羽目になってしまった。
登山道と合流するあたりで雪が繋がった。この道は無雪期に歩くことが多く、残雪期でも連休の頃だと登山道が露出しているところも多い。無雪期は林間の道という印象が強いが、雪が多いと右側に雪堤が張り出して展望のルートになる。
花粉の中沢登りする人もいれば藪山のスノーシュー歩きする人もいる特別な季節のようで。
つぼ足でも不自由しないが、担いでいるよりはとスノーシューを履いた。今日は新調したライトニングアクシスのデビュー戦である。よく働いてくれた初代アッセントは先週でお役御免となった。
このアクシスのバインディングシステムは秀逸で、装着も実にスムーズだ。ヒールリフターを上げるのにいちいち屈まなくてもいいのも嬉しい。
山日和さんはアッセントをいつく持っているのですか?
小屋でしばし休憩の後、未踏の丸山への稜線に向けて歩きだした。丸山まで1時間半というところだろうか。
昔の越美国境まで上がると三ノ峰、別山から南白山、焼滑、丸山(1900.6m)、日照岳と並ぶ別山東尾根が屏風のように横たわる。あの稜線をいつか歩いてみたいものだ。
尾根の北側、尾上郷川の源流域に広がるブナ林は素晴らしい。日差しがあればどんなに美しい風景だろう。残念ながら今日はモノクロの世界である。
この標高はブナの上限ラインのようで、尾根上にはオオシラビソとダケカンバしか見られない。
坦々と進んで、丸山への最後の登りに掛かる。遠くからのイメージとは違って、山頂直下は広い雪尾根で気持ち良く歩くことができた。
いい感じです。
ところが雪山でも花粉は飛んでいるんですよねえ。
少し下ったところで雪尾根がササに分断された。左右を窺うも雪が繋がっている様子はない。大抵どちらかに活路があるものだが、あきらめてスノーシューを脱いでササに突入。
後ろ向きのササ懸垂で下れば何ということもない。逆目のササは登りでは拷問を受けているようだが、順目の下りは体を被せて行けば楽勝だ。但しササを持つ手を離せばササの上を滑り落ちてしまうが。
この時期にはしかたがないものの嫌ですねえ。
雪に覆われていればもっと恐いところかもしれない。ヤブを回避するために右手の谷を少し下りて派生する尾根にトラバース。その尾根を少し登ってルートに復帰した。
谷を滑落するリスクを考えればここは強引に尾根芯を下りてもよかったかもしれない。
突っ込まなかったのは新調したレインウェアを傷だらけにするのが忍びなかっただけである。
買っちゃったの。私とふ~さんを見習わなくっちゃ。
しばらくはのんびりと雪尾根を歩いた先に、本日最後の関門が控えていた。芦倉山への最後の登りは短いものの、雪壁状になって立ち上がっている。かなりの傾斜である。
ここでストックをピッケルに、スノーシューをアイゼンに換装した。ピッケルを手にするのは初登りの鎌ヶ岳以来だ。
極端に短くしたストックを左手に二丁拳銃で雪壁に取り付いた。壁のど真ん中には雪割れのU字溝みたいなものができて面白い眺めだ。
3点確保しながら一歩一歩高度を上げる。アイゼンが小気味良く決まった。傾斜が緩んでU字溝の先端に立つと、溝の中は軽いブッシュで傾斜も弱い。ここを上がれば良かった。
後から写真を見てみたら何のことはない、一番斜度のきついところを登っていたのだ。
アイゼンにピッケルですか。下調べもばっちりですねえ・・すばらしい。
天気は下り坂の予報だが、まだすぐに降り始めそうな気配ではない。短時間でもここまで我慢したビールとランチを楽しもう。
雪の上に顔を出したグニャリと曲がったオオシラビソの枝に腰を降ろして乾杯。山のビールの美味さは歩いてきた行程の中身の濃さに比例する。その仮説を実証するような一杯だ。
需要と供給のバランスですね。
しかし地図がないとGPSの画面だけでは全体像が捉えにくい。この林道歩きはいったいどれぐらいあるんだろう。そのうち予定通り雨が降り始めた。しとしと程度なのが救いだ。
なんと今回は腕時計も忘れて来たので、時間を確認するのにいちいちカメラの電源を入れなければならない。現在地を確認したところで早く着くわけではないのでひたすら歩いた。
GPSは現在位置はわかって便利なのですが、地図に比べ全体の情報量が少ないので二つ無いと不便ですねえ。
もうひとつ好天には恵まれなかったが、未踏の丸山~芦倉山の稜線を歩くことができ、前後の林道歩きも含めて満腹の一日だった。
今日は久し振りに白鳥の美人の湯ですべすべになって帰ろう。
お疲れ様です。
ヤブコギ魂炸裂のレポでした。
わりばし